通信制高校では、自宅学習の成果としてレポートを提出して単位を取得することが一般的です。
逆に言えば、レポートを提出しなければ単位を取得することができないということでもあります。
学校によってはレポートの提出がないとテストを受けさせてもらえない場合もあり、そうなると高校卒業資格の取得時期が伸びることになります。
そうならないためにも、決められた期限内にレポートをしっかりと提出するようにしましょう!
しかし、レポートってどういう内容なのか、その書き方や提出方法など、わからないことも多いと思うので、一度しっかりと確認しておくようにしましょう。
目次
通信制高校の卒業条件とは?
通信制高校のレポートの内容を確認する前に、卒業条件を確認しましょう!
通信制高校の卒業条件は以下になっています。
項目 | 条件 |
必要単位数 | 74単位 |
必要在籍年数 | 3年以上~ |
必要出席時間 | 特別活動30時間以上 |
必要単位数の74単位は、1年で取得するのではなく、必要な在籍年数である3年以上かけて取得していきます。
その為、1年次で取得する単位数は約25単位となります。
ただ、レポートの提出だけで取得するわけではなく、スクーリングの参加やテストを受けることで取得していくことになります。
通信制高校のレポートの内容は?
「通信制高校のレポートは難しいのではないか」と思っている人も多いでしょう。
しかし、通信制高校の課題であるレポートは、ほとんど教科書に沿った内容で構成されているので、簡単にできるようになっています。
各科目ごとに多少の変化はあり、形式等も差がありますが、難しさはそこまで変わりません。
また、レポートの形式に関しては、科目によって色々ありますが、一般的には穴埋め形式や記述式になっていることが多いです。
記述式というのは、教科書の内容に沿って、要約していく方法の事で、教科書を簡単に記載しなおすといったイメージです。
レポートの提出枚数は何枚必要?
レポートの退出枚数は各科目や教科で変わってきますが、基本的には以下のようになっていることが多いです。
科目・教科 | レポートの提出回数 | スクーリングの単位時間 |
国語、地理歴史、公民、数学に属する科目 | 3回 | 1単位時間 |
理科に属する科目 | 3回 | 4単位時間 |
保健体育のうちの「体育」 | 1回 | 5単位時間 |
保健体育のうちの「保険」 | 3回 | 1単位時間 |
芸術及び外国語に属する科目 | 3回 | 4単位時間 |
家庭及び情報に属する科目並びに専門教育に関しての各科目、教科 | 必要に応じて2回~3回程度 | 必要に応じて2~8単位時間 |
1単位に必要なレポートの枚数は1枚~3枚が一般的です。
1年間で25単位を取得すると考えると、約50枚~100枚程度提出することになります。
100枚と聞くと多く感じますが、3日で1枚完成させるようにすれば達成することができます。
そう考えると多くは感じないでしょう。
レポートの作成時間はどれくらいかかるの?
レポートの作成にかかる時間は、科目にもよりますが、早くて30分、長くかかっても1時間程度で完了するので、そこまで時間がかかることはありません。
むしろ、全日制高校に通って6時限目まで授業を受けるよりも短いですし、自分の好きな時間に行うことができる分気軽に取り組めると思います。
ただし、1時間程度で完了するからといって後回しにしていると、提出期限前に慌てることになります。
その為、無理なく、計画的に進められるようにしましょう。
レポートの書き方は?
レポートの書き方はとても簡単です。
上記でも書きましたが、レポートのほとんどが穴埋め形式になっているので、穴埋めを答えていけば作成することができます。
レポートには、教科書のどの単元から出題されているのかが記載されています。
なので、教科書をしっかりと見ながら、穴埋め箇所に答えを書いていけばレポートは完成します。
教科書以外にはDVDなども教材として用意されていることがほとんどなので、補助として見ながら作成していっても良いでしょう。
また、最近はネット学習が増えてきているので、レポート自体もネットで完成させて送信するだけになっている学校もあります。
その為、一から全て書く必要はないのです。
レポート作成と提出までの流れ
レポートを作成して提出までの流れを確認しましょう。
出典元:ズバット
課題範囲の学習をする
レポートの作成に必要な課題範囲の学習を行いましょう。
レポートごとにその範囲を学習する方が確実に理解しながら進めると思います。
レポートを作成をする
学習ができたらレポートを作成します。
作成時は教科書を見ながらでもOKですが、必ず理解できていることを確認する必要はあります。
レポートを提出する
決められた期限内にレポートを提出します。
各科目度とに期限が違うこともあるので、間違えないようにしましょう。
また、期限が切れたレポートは受け取ってもらえない可能性があるので、注意してください。
レポートの提出方法は学校によって違います。
ネット学習を行っている学校であればレポート提出もネットを使用して送信するだけになります。
レポートを添削してもらう
提出されたレポートを先生が添削してくれます。
間違い等があった場合は合格点をもらうことができません。
合格点がもらえないと単位の取得にはならないので、再提出が必要になったら再度作成してレポートを提出、というのを繰り返します。
合格点をもらえたら次の課題を行う、を繰り返し卒業まで行っていくことになります。
レポートを提出しないとペナルティはある?
レポートを提出しないからといって特別ペナルティがあるわけではありません。
通信制高校には全日型で毎日登校する学校もあれば、自宅学習メインの学校もあります。
しかし、どちらであってもレポートを提出しないと単位をもらうことができないので、進級や卒業ができなくなります。
レポートの作成が3日に1枚程度仕上げればいいからと言って先延ばしにせず、計画的に取り組むようにすることが大事になります。
レポートの提出さえしていれば学習は問題ないの?
レポートを提出し、単位を取得していくのは大事ですが、最終的には単位認定試験を受けて、学習した内容が十分に理解できている事を証明する必要があります。
単位認定試験と言っても、難易度の高い問題が出題されるわけではなく、レポートでやってきたようなことをそのまま行えばOKです。
また、試験内容もレポートから出題されるので、レポートをしっかりと行い、試験前に復習を行っておけば解くことができるレベルです。
レポート作成の際に不明点が出てきて進まなくなってしまったら?
学習前にしっかりと計画を立てていたとしても、体調面などで思い通りに進まない時もあります。
また、そこまで難しくないと言われているレポートの作成でも、どうしてもわからない問題が出てくることもあります。
そうなった時は、遠慮せず通っている学校のサポートを活用していくようにしましょう。
メールで対応してくれる場合もありますし、ネット環境が整っている学校であれば通話等を利用して直接聞くこともできます。
また、学校に登校すれば直接先生に聞くこともできます。
不明点をそのままにしておかず、どんどん質問をして知識を付けていくようにすると、レポートもスムーズに進めることができますし、やる気をアップさせることもできます。
継続してレポートを提出するためのコツは?
通信制高校の学習の中心となるレポート提出ですが、卒業までずっと続けなければいけないので、要領よく続けるコツもしっかりと身につけていく必要があります。
そこで、通信制高校のレポートの提出を継続させるコツを紹介します。
レポートはコツコツ提出して途切れないようにする
レポートの内容は難しくないものの、自主的に提出し続けないといけないのでそれ自体が難しいことです。
通信制高校の場合は進級が必要な学年制ではないので、「この単位を落としたら進級することができない」という危機感もありません。
レポート提出を怠っても「また来年履修すればいいや」となりがちになってしまします。
それが繰り返し起こると、結局3年間で卒業することができなくなってしまいます。
そうならないためには、レポートの提出が途切れないようにコツコツ続けていくと良いでしょう。
人は6週間継続して行ったことは習慣として身につくという研究データもあります。
まずはルーティンを決めて、「この時間には必ずレポート進める」や「月水金はレポートを提出するようにする」など、自分の中で無理なく続けることができる方法を見つけると良いでしょう。
通信制サポート校を利用する
コツコツと進めていくことに自信がない人は、通信制サポート校を利用すると良いでしょう。
通信制サポート校は、文字通り「通信制高校」の勉強を「サポートしてくれる学校」の事です。
学費は2重にかかることになりますが、担任の先生が学習をフルサポートしてくれるので、自宅学習を続けるのに自信がない人は入学を検討しても良いかもしれません。
今は、サポート校自体が通信制高校と提携しているところもあるので、むしろサポート校ありきで通信制高校を選ぶのもありかもしれませんね。
インターネットを利用してレポートを提出することができる学校を選ぶ
通信制高校のレポート提出の多くは、学校の窓口にに直接届ける、郵送で送る、ネットを利用して送信するの3つの中から選択することになります。
その中でも最も簡単でリアルタイムでやり取りできるのがネットを利用した送信の方法です。
ここ最近は、ネット学習を導入している学校が増えてきているので、専用のIDを利用して学校の専用サイトにアクセスすればいつでもレポートの送信や授業を受けることができるようになっています。
レポートの提出は、パソコンはもちろんですが、スマホやタブレット等を利用して送信することができるので、面倒になりません。
レポートの提出自体が簡単になったことは、大きなメリットといえるかもしれません。
まとめ
通信制高校のレポートは、学習のメインになるので、単位の取得には必要不可欠です。
しかし、内容は難しくなく、むしろ教科書をしっかりと理解していけば簡単に作成することができます。
また、1年で提出しないといけない枚数は多く感じますが、3日に1枚完成させるイメージであれば続けやすいでしょう。継続して提出していくには、自分の中でのルーティンを決めて、コツコツとこなしていくことが大事です。
自宅学習に自信がない時はサポートと校などを利用するなどして、自分が無理なく継続できる方法を探してくのがおすすめです。