全日制高校と同じように、通信制高校にも公立と私立があります。
公立と私立では、授業料が違うというイメージを持っている人も多いでしょうが、それ以外に違いはあるのか。
公立通信制高校と私立通信制高校の違いを一つずつ紹介していこうと思います。
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目次
公立通信制高校と私立通信制高校の比較
同じ通信制高校ではありますが、公立と私立では別物と考えて良いです。
通信制高校に進学する時には、それぞれの違いをしっかりと理解したうえで選ぶようにしましょう。
項目 | 公立 | 私立 |
学費 | かなり安い | 公立よりも高額 |
サポート体制 | 細かい対応は望みにくい | 細かい対応をしてくれ、カウンセラーもいる |
サポートの指導や学習フォロー | 決められた指導以上は望めない | ネットを使った指導や小中の復習ができる場合がある |
スクーリング | 日程が限られる | 自由に日程を選べる |
専門的な学習 | 普通高校の学習のみ | オプションで専門的な知識を得ることが可能 |
卒業のしやすさ | 40%程度 | 100%に近い場合がある |
公立と私立の違い
公立通信制高校と私立通信制高校とでは、学費、学習システム、サポート体制など、大きく違っている部分が多くあります。
では、それらを一つずつ紹介しましょう
学費の違い
全日制高校でも同じですが、私立よりも公立の方が学費は安くなります。
学校によって学費はバラバラなので、目安の費用を紹介します。
公立通信制高校の場合
公立高校は、学校にもよりますが、平均的に1単位330円程度になります。
1年で取得する単位数は大体25単位程度で、卒業までに取得しないといけない単位数は74単位になります。
項目 | 費用 |
入学金 | 500円 |
1単位あたりの学費(74単位) | 336円(24,864円) |
教科書代や施設費など | 30,000円程度 |
学費合計 | 40,000円~100,000円程度 |
この他教材費等は別途かかりますが、学費は3万円~10万円程度で済みます。
私立通信制高校の場合
私立通信制高校の場合は、1単位当たりの学費が平均5,000円~12,000円の間であることが多いです。
私立の場合も取得する必要がある単位数は公立と変わらないので、74単位となります。
項目 | 費用 |
入学金 | 2~50,000円 |
1単位あたりの学費(74単位) | 6,000円~(180,000円程度) |
教材費や施設費など | 3~100,000円程度 |
学費合計 | 250,000円~ |
私立は、公立に比べると全体的に学費が高額になりやすくなります。
勉強の仕方や体制の違い
高校での学習の方法にも違いがあります。
公立の場合は、中学校卒業レベルの学力があることが前提として学習を進めていくことになります。
学習方法は、自宅学習メインになり、サポート体制は整っていないことが多いので、自分で問題解決をしていかないといけません。
問題解決能力を身につけることはできますが、勉強でつまずいてしまい、わからないままになってしまうと、先に進めなくなってしまう可能性があります。
また、登校日数も私立に比べると少なく、先生に質問をする機会は私立に比べて多くありません。
その為、卒業できずに中退してしまう生徒もいます。
対して私立の場合は、中学から不登校を経験した生徒や勉強が苦手な生徒でも対応することができるように、サポート体制がしっかりとしています。
学習レベルに合わせてカリキュラムを組んでくれたり、個別指導をしてくれる学校もありますので、卒業まで継続しやすくなっています。
スクーリング等の自由度
公立の場合は、登校日数は多くはないものの、スクーリングや試験の日程などが学校側で明確に決まっていて、そのタイミングに受けないと単位を取得することができないといったことが多くあります。
対して私立の場合は、ネットを使用してレポートの提出を行うことができたり、スクーリングや登校日を自由に調節することができたりするので、自由度が高くなっています。
登校日は週に5日通学から年に1回の集中スクーリングで完了するものなど、生活スタイルに合わせて選ぶことができます。
仕事をしていたり、体調面で通うのが困難であるなど、毎週決まった日に登校するのが難しい場合は、私立通信制を選ぶ方が、ストレスなく学習を続けることができるでしょう。
専門的な学習
公立では、見学旅行や文化祭、部活動といった学生生活を楽しむことができる行事が定期的に行われます。
また、これらの行事に出席することで単位として認めてもらえるので、積極的に参加することで卒業しやすくなります。
私立でも行事はいくつかありますが、それに加えて専門的な科目や資格取得を目指すことができるコースなど多種多様に用意されてます。
通信制高校を卒業後に就職を考えているなら、簿記や秘書検定、ビジネスマナーなどを学ぶこともできます。
大学進学を目指す人なら受験勉強の方法や試験対策などを教えてくれるコースもあります。
また、美容や調理、デザインなどのコースを選択すると提携している専門学校に入学しやすくなるなどの学校も多数存在します。
もしアルバイトやボランティア活動などの学校外活動もしっかりと力を入れていきたいなら公立を選択すると良いでしょう。
それ以外に、興味がある専門分野の学習をしてみたい、色んな事を学びたいという人には私立を選択することをおすすめします。
卒業のしやすさ
公立の場合は、生徒の自習力、管理力などの基礎となる学力が求められます。
自分のペースで進めることができる反面、サポートがあまり充実していないので、続けることが困難になってしまう可能性があります。
その為、卒業率は少なく、平均40%程度とされています。
対して私立の場合は、生徒へのサポート体制がしっかりとしているので、卒業率が高くなっています。
中には100%に近い卒業率を誇る学校もあります。
また、3年間で卒業することができるように学校がサポートしてくれます。
精神的な面に対するサポート体制
公立はサポートがないわけではないですが、カウンセラーが常駐している学校が非常に少ないです。
その為、必要な時に受けられないといったことがあります。
対して私立は、カウンセラーが決まった日に常駐しているなどの、精神的なサポートを用意している学校も多いので必要な時に話を聞いてもらうことができます。
また、提携するサポート校などを利用すれば発達障がいや学習障がいなどによる学力不足にも、必要な指導をすることができます。
不登校を経験していたり、いじめ等があって通信制高校に転校することを検討している場合、少しでも不安をなくしたいと思うので、そういった時には精神的なサポートが行き届いているかどうかをしっかりと確認しておくと良いでしょう。
まとめ
学費の面だけを見れば公立通信制高校の方や安くて選択肢としては良いように感じます。
しかし、一番大事なのは卒業して高校卒業資格を取得することで、卒業してからの人生です。
しっかりと卒業まで通うことができるのか、自分で勉強を進めていくことができるのか、専門科目や資格取得にチャレンジしてみたいかなど、色んな角度から学校を考えてみましょう。
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